完璧にやるのではなく、できる限りやること

日常生活の中で、ふとわからないことがあったとき、どうするでしょうか。

きっと、どうすればいいかわからないことについては、ネットなり、人に聞くなり、調べてみますよね。

不登校の悩みにはじめて直面したときに取る行動も、同じかもしれません。

多くの親御さんにとって、不登校の悩みは初めてのことであり、お子さんへのかかわり方など、迷う瞬間も多いことでしょう。

そして、インターネットやSNS、または書店など、不登校に関する情報は探せばすぐに手に入ることでしょう。

不登校のアドバイスを完璧に行うのは難しい

不登校の情報を探す中で、きっと様々なアドバイスを目にすることでしょう。

「ゆっくり休ませましょう」

「家で好きなことを自由にさせましょう」

「生活リズムは保ちましょう」

「ゲームは制限しましょう」

今ここで書いたものにもあるように、
きっと、たくさんのアドバイスの中には互いに矛盾するものもあるでしょう。

お子さんの状態や、支援の目的、支援者のスタンスによって、アドバイスの内容も大きく異なります。

それだけ、「不登校」の一言でくくるには、あまりに大きなテーマだと感じていますが、初めて見る方にとっては「どれが正しいのかわからない」、もやもやする状況かもしれません。

一人で完璧にやることは限界がある

また、アドバイスのどれか一つをとっても、それを完璧にやることは簡単ではありません。

「家で好きなことを自由にさせましょう」というアドバイスについても、お子さんによって状況は大きく異なります。

たとえば、好きなことに夢中になるあまり、生活リズムが崩れてしまったり、あるいはネット上でのコミュニケーションの広がり、またはゲームへの課金や趣味へのお金の使い方など、ご家族としても迷う場面が出てきます。

お子さんの心が元気になるよう、居心地の良い環境を大切にしたい一方で、時間や金額はどこまで認めてあげたらよいのか、葛藤を抱えているご家族も多くいらっしゃいます。

また、「生活リズムを保ちましょう」というアドバイスについても、同様にお子さんによって状況は異なります。

お子さん自身に、生活リズムを保とうする意思があるのであれば、取り組むこともできるかもしれません。

しかし、お子さん自身に朝起きようとする意欲があまり持てないときなどは、親御さんがお子さんを起こすことは簡単ではないでしょう。
さらにお子さんの年齢が上がるほど、その難しさは増していきます。

結果的に、「朝起きないこと」が親子にとっての新たな問題となることも起こりえます。

できる範囲でやってみること

このように、一つのアドバイスを完璧に行うことは中々難しく、むしろ完璧にやろうとするあまり、別の悩みを抱えてしまったり、親御さん自身に余裕がなくなってしまうこともあるでしょう。

アドバイスを言うことは簡単ですが、それをやることは簡単ではありません。

悩みが少しでも軽くなるよう、情報を発信することは大切だと考えていますが、その発信によって新たな悩みが生まれてしまう状況には気を付けなければならないと、私自身、感じています。

アドバイスは大切にしながらも、アドバイスに振り回されないように。

大切なことは完璧にやることではなく、できる範囲でやってみることです。

自分自身の心のゆとりも大切にしながら、アドバイスとは付き合っていきましょう。

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